キャビネット(収納家具)の特長を理解して収納を工夫する。
2016.11.19
キャビネットはファイルや書類を保存するオフィス家具です。厳密にはそれぞれ違うものですが、書庫や書棚・保管庫と呼ぶ場合もあります。オフィスの収納家具の中心となる存在と言ってもいいでしょう。
上手に利用するにはキャビネットの特徴を押さえておくことはとても大切です。
例えば、扉の有無や開き方です。
収納家具のメリットやデメリットを知っておけば誤った選択を減らし、使い勝手が良く効率的な収納を構築することができるでしょう。
- 両開き扉タイプのキャビネット(両開き書庫)
キャビネットの全面を同時に開くことができる特徴があります。大きなものも収納しやすいメリットがあります。その反面、開閉するときに扉を動かすスペースの確保が不可欠です。あまりにも狭い通路へ配置するのは向いていません。
ただし扉は180°開くタイプが主流です。
扉を開くスペースさえ確保できれば全面を開放できるので閲覧や取り出しに便利です。
また引き出しタイプよりも低価格ですので、利用頻度の低い書類の収納に向いています。
- 引き違いの扉がついたキャビネット(引き違い書庫)
こちらの方は両開き扉タイプと異なり、開閉時にスペースを取ることはありません。
ただし収納全体の扉を同時にあけることは出来ません。ガラス戸タイプなども発売されていますが、一覧性には欠ける面があることを留意するべきでしょう。
ただし最近は3枚・5枚などの引き戸タイプも発売されており、大分引き戸タイプのデメリットを解消した商品も手に入ります。
- 扉のないオープンタイプのキャビネット(オープン書庫)
鍵を掛けて保管しなければならない重要書類は収納するべきではありませんが、非常に閲覧や取り出し性に優れています。
皆で共用するカタログや書籍などの収納に利用すると良いでしょう。
大地震が起こった場合に中身が飛びだすことが想定されますので、限定的に利用するほうが良いかもしれません。
また重要書類の保管にはセキュリティーとしても問題があるでしょう。
- 棚タイプとは異なる収納力が魅力の引き出しタイプのキャビネット(ラテラル書庫・クリスタルキャビネット・レターケース・整理ケース)
ファイリングキャビネットやラテラル書庫タイプ・クリスタルキャビネットがこれに当たるでしょう。
基本的にはファイルを収納するタイプは腰高以下にしか配置できませんので、上には両開き書庫などを連結できるユニット書庫タイプが便利です。
引き出しタイプはキングファイルなどを収納した場合、背表紙を上から確認することができるため特に足元近くに書類を収納した際の閲覧や取り出しが容易になります。
キャビネットの高さや上下の配置にも検討することが必要です。背が高いキャビネットはスペースを無駄なく利用できます。
災害時に混乱を招かないように壁固定や床固定施工ができるもの。新藤や揺れで容易に開かないように、扉や引き出しにラッチ機能が装備されているものや施錠できるものを選びましょう。